【今日もえんぴつを片手に。】<第4回>校閲者と編集者 視点の違いに戸惑う
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ザメディアジョンだから経験できていること
私がザメディアジョンに入社してよかったと思う理由。
その一つが、さまざまなジャンルの制作物の校閲ができることです。
ザメディアジョンでは書籍からチラシやパンフレットなどの紙媒体に留まらず、
Webページやグッズまで、本当に多くの制作物を目にする機会があります。
そして現在私は、ザメディアジョンの制作物のほとんどすべてを校閲させていただいています。
毎日のように毛色が違う制作物と向き合う1年を過ごしてきて、数えきれないほどの気づきと学びがありました。
この気づきと学びを言語化し、自分の中にもっと落とし込みたい。
そのため、今回から数回に分けて、制作物のジャンルごとの校閲を通して、
何を学んだのか、何を考えたのか、まとめていきたいと思います。
お目通しいただいた皆様にとって、ザメディアジョンの豊富な制作物を知る一助にもなれば幸いです。
「住宅」のジャンルについて
ザメディアジョンで年間を通して一番多くの制作物を発刊しているのは、「住宅」のジャンルです。
住宅の雑誌には多くのチェックすべきポイントがあり、丸1年経った今も正直、私にとって住宅の校閲は難しいままです。
見逃しに見逃しを重ねて、しっかり確認できた! と思ったページがあったとしても次のページでは大きな見逃しをする……。
しかし、毎日悪戦苦闘しながらも、私は住宅の校閲が大好きです。
なぜかというと、住宅の制作物には、確固たる世界観があるからです。
その世界観は、住宅のジャンルに携わる先輩方の想いによって作られています。
仕事中、住宅を担当している先輩方が雑誌を見ながら、
「そもそもこのお施主様や工務店様が一番伝えたいことは何なのか」
などと、検討に検討を重ねている声が頻繁に聞こえてきます。
使う言葉や表現に関しても、雑誌の雰囲気にマッチしたものが徹底的に考えられている。
住宅の制作物は、そういう突き詰められた世界観で構成されています。
住宅の校閲を通して学んだこと
住宅の世界観に触れ続けて学んだこと。
それは、編集者と校閲者の仕事の違いです。
校閲者は、ページの中の違和感を、根拠を持って説明します。
一方編集者も、ページの中の違和感を見つけ、より良い形に変えていく仕事である点は相違ないはずです。
では、一体何が違うのか。
私は、編集者が提示する違和感は、ジャンルを通して得た経験と、それにより磨かれた経験に基づくものです。
そして、それは、先ほど挙げたような日々の検討の中から生まれ、蓄積されていくものです。
そもそも、こういう違いに気付いたのも、編集の先輩方との関わりがあったからです。
ページに違和感を持ったとき、校閲者の私はその理由を事実に基づいて説明しなければなりません。
ですが、入社してすぐの頃の自分の校閲は、自分の好みと明らかな間違いの区別がついていない、
ただ好き勝手に意見を述べていただけのものだったと感じています。
そんな時にも、編集の先輩方、特に住宅ジャンルに関わる先輩方は、
ページの目的や意図を丁寧に解説してくださり、私の指摘を反映しない理由を教えてくれる、
もしくはどういう風に形を変えれば反映できるのかを一緒に考えてくださいました。
そして、「こういう理由で反映できない」とフィードバックを頂く箇所は、校閲者ではなく編集者が検討するべき箇所でした。
1つのページの中でも、編集者が見るべきところ、校閲者が見るべきところは明確に違うのです。
例えば編集者が見るところは、写真の選び方、見出しの付け方、誌面全体の雰囲気などです。
それらは間違いを見つける作業ではなく、ページをどう見せるかの領域です。
一方で、校閲者は、文章の事実が正しいか、写真と文章は一致しているか、図面が実際の家の通りになっているかというところを見ています。
先輩方がフィードバックの時間を取ってくださる中で、私自身が自分の指摘の意図を振り返ることに繋がり、自分の見るべき領域がどんどん明確になっていったのです。
そして同時に、自分が極めるべき、極めたいことが何なのかがわかってきました。
校閲者と編集者の違いを知ったとき、やっぱり私は校閲者になる道を選んでよかったと感じました。
言葉について検討を繰り返す時間は、私にとってとても楽しい時間ですし、編集の先輩方が作った素敵なページを最初の読者として読む体験は、毎回心が躍るものです。
編集の先輩方が作ったページはそれだけで100点ですが、私が校閲者としての仕事を極めたら、100点は120点になっていくかもしれません。
そのために私は、編集者に新たな視点を提供できる校閲者になれるよう、日々自分の仕事を全うしていきます。
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