
『VOGUE』編集長の右腕 グレイスから学ぶ仕事術
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ブライダル情報誌『Be Bridal Hiroshima』の編集・デザインを担当しているのですが、制作時のモチベーションにしている一冊の本『Grace: A Memoir』があります。著者は、ファッション雑誌『VOGUE』編集長アナ・ウィンターの右腕と称され、ファッション業界でもアナに次ぐ影響力を持つ人物として名前があがる赤毛がトレードマークのエディター・スタイリストのグレイス・コディントン。私が尊敬してやまない人です。
妥協しない姿勢に脱帽
アメリカ版ファッション雑誌『VOGUE』に密着したドキュメンタリー映画『ファッションが教えてくれること』の中で、アナ・ウィンターは「グレイスは最高のスタイリストよ!彼女が着付けると写真家はより美しく、印象的で、ロマンチックな最高の写真を取ることができるの。彼女は誰よりも才能がある。美しい夢の世界を創り出せるのよ。まるで自分だけの秘密の箱から宝物だけ、そっと取り出したみたいに美しいの」と絶賛する場面があるように、『VOGUE』はグレイスのセンスが人気の一つといっても過言ではないのです。
そんな彼女の作品をどれだけ集めストックし、お気に入りの作品を部屋に飾り、撮影時の参考にしたか! ダイナミックでイマジネーション溢れるファッションストーリー作品を何十年ものあいだ牽引し、74歳を過ぎてもなお現役で活躍する彼女のことをもっと詳しく知りたいと思い購入した一冊の本が『Grace: A Memoir』です。

グレイスが手掛けたスタイリングなども掲載
同書は、グレイスの幼少期や、アメリカ版『VOGUE』の全権を任されたアナとともに、ニューヨークに拠点を移した彼女の50年の軌跡がわかる自伝となっています。そして、自伝でありながら彼女の仕事への姿勢が学べる本でもあります。
グレイスはショーを駆け回ってビジョンを膨らませ、最適なロケ地を世界中で探し、フォトグラファーと綿密な打ち合わせをしてモデルをキャスティングするのですが、彼女がイメージしたさまざまな世界感をコーディネートするべく、地球の裏側まで衣裳や小道具を運んで撮影、誌面になるまで奮闘します。
その妥協をしない凄さといったら!
作品のためならメジャー映画級の大掛かりなセットを制作したり、モデルの集団ポートレート、道行く人を巻き込んだルポタージュ風の撮影など、彼女が作り出す世界感は誰にも真似ができない、そしてそのアイデアの豊富さに脱帽します。
彼女の「どんな時代でも目を開けていなさい。見続けるの。あなたが見たどんなものも、あなたをインスパイアするでしょう」という言葉があります。
その言葉通り、彼女は移動中も決して寝ない。目に飛び込んでくるさまざまな物や風景から想像を膨らませイメージしてそれを視覚化する! まさにアナに天才といわしめただけのことがあるのです。それも30年以上も前からやり続け、現在もそれを続けているのが素晴らしい。「たくさんの人たちがVOGUEにきては去って行った。自分の存在意義を認めてもらうように努力して仕事をしないとダメ」と言うように、彼女の仕事に対する姿勢や熱意は本当にただただ凄いのひとことです。
その他、彼女の生い立ちからキャリアや私生活等の他に様々な写真やイラスト(正直もう少し写真あったらいいかなーとも思いましたがw)も載っていて、ファンとしてはそれだけでも満足。また、俳優、女優、モデル、カメラマン、デザイナーなど各界の著名人が出てくるのも魅力の一つです。ちょっとしたエピソードなど、その光景が思い浮かぶようでした。
この本は自分にとっても大切な1冊であり、何度も読み返したくなる大切な本のひとつです。
グレースは2016年76歳のとき30年務めた「VOGUE」を退職し、現在はフリーのクリエイティブディレクターとして活躍中。コムデギャルソンとコラボして香水を発売したり、ティファニーの広告キャンペーンを手掛けたり、まだまだ今後の活躍に期待しています。
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