広島の流川で初めてのスタンドに行ってみた!【後篇】
- お酒

扉を開けば笑い声と渋い歌声が聞こえてくる。汗だくで加齢臭をまき散らすおじさんにも、冷たいおしぼりを優しく手渡してくれるママさんと仲間に囲まれて時間を忘れる。そんな空間を体感できる「スタンド」を知らないなんて、人生損してます。
「でも、初めては行きづらい」
そんなわけで、前回から初めてでも安心してスタンドへ行ける心構えや、最低限のマナーを紹介しています。今回は、その後篇です!
※ちなみに前回の記事はコチラ。
スタンドでは肩書きも身分もいらない
隣で寝ていたおじさんは何者か知らなかったけど、一時間後には肩を組んで一緒に歌っていた。あとで聞けば、ど偉い社長さんだったってことも。確かにここは、ママさんを中心にみんな平等で、笑顔が絶えない「家」みたいだ。そんな素敵な家でも、やっぱり最低限のマナーは守りたい。そのための心の準備を紹介!
準備その四、常連さんと打ち解けよう!
隣に座っているおじさんも、奥の席に座っているおじいさんも、だいたいみんな常連だ。無理に話しかけることはしなくても良いが、常連客から話しかけられることもある。その時は、無視せずに会話を楽しもう。例えば、スタンドで気になることがあれば、恥ずかしがらずに「スタンド初心者で」といえば、百戦錬磨の人生の諸先輩方がいろいろと教えてくれる。40〜60代が落ち着いて飲んでいる店は、間違いなく優良店だ。ママさんの気遣いはもちろん、安心して飲める店だから通っているのだ。話が弾めば、ほかにおすすめのスタンドを教えてくれることもある。スタンドで居合わせる人たちは、いわばママさんの「家族」みたいなものだ。つまり、あなたも家族の一員なのだ。人生相談してみてもいいし、悩みを聞いてもらうのもいいだろう。他愛もない話でいいのだ。
準備その五、お酒を飲むペースは自分で管理しよう!
飲み放題にしていると、グラスが半分空けば女の子やママさんが継ぎ足してくれる。気づけば、常にグラスにはお酒が入っている状態なのだ。とても気分が良い。でも気分よく飲んでいると、ついつい飲みすぎてしまうもの。「遠慮なくストップしていただいても大丈夫ですよ。お店によっては温かいお茶を出すお店もあります」とのこと。飲み過ぎると気持ち悪くなってしまう人は、自分で飲むペースを考えよう。また、寝てしまうとママさんがタクシーを呼んでくれるけど、なるべく迷惑はかけないようにしたい。また、お客さんと打ち解け過ぎて、希に口論になることも。相手にもそうだけど、お店にも迷惑をかけるので、後日、手土産でも持って謝りに行くのが大人のマナー。ばったり会ってしまっても、実は相手も手土産を持ってきていたりして「いやーこないだは…」なんて仲直りすることも。
【キーワード:ボトルキープ】
通いたいなと思ってボトルキープするにも、料金システムは店によって違うので、ちゃんとママさんに説明してもらおう!
準備その六、ママさんはみんなのもの!
ママさんが一人で切り盛りしてるスタンドもある。いくらママさんが好きだからといって、ずっと独占して話すのはご法度。ママさんは、みんなのママさんです。みんなを巻き込んでママさんと話せれば、スタンド上級者。
【キーワード:ママ】
スタンドの店主であり、みんなのママさん。誰もが年齢、身分関係なくママさんに甘える。
スタンドの魅力は、和気あいあい楽しめる場所でもあり、一人でも楽しく飲める場所。一時間前までは見ず知らずの人だったのに、いつのまにか話が弾んで友達になっていたりする。「最近また少しずつですが、後輩を連れてくる会社の上司が増えてきている気がします。中には女性もいますよ」。スタンドは大人として空気を読む力や、こじゃれたジョークを言えるぐらいのコミュニケーション能力、大人としてのマナーを学べる場所でもある。なぜか。それは楽しいお酒にするために、気遣える人たちが集まる場所だからだ。スタンドはみんなが大人へと成長していく場所なのかもしれない。

FLAG! vol.12 広島で楽しく飲めるお酒が、好きだ。
みなさん、お酒を楽しく飲めていますか? 難しいことは考えずに、楽しくお酒が飲めれば、それで良い。立ち飲みでの一期一会、シチュエーションを楽しみながら飲むお酒、友達と飲むお酒、家族と飲むお酒、一人酒……。いろんな状況で、いろんな人たちと会話を交わし、好きなことをしながら飲めるお酒が好きなんです。100ドル札に載っているお酒好きで有名なベンジャミン・フランクリンは「酒をおいしく飲めないところに良い人生もない。」と残している。本誌は、この言葉をキーワードに編集が取材してきた記録です。
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堀友良平[株式会社ザメディアジョンプレス 企画出版編集・FLAG!web編集長]
東京都出身。学研⇒ザメディアジョンプレス。企画出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などのエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中
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