出演者はいとうせいこう、バイきんぐ、マツモトクラブ お笑い芸人ダブルブッキング川元が映画へ挑戦! キャストも公開!
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お笑い芸人ダブルブッキングのマネージャーさんから、久しぶりにメールが届いた。
内容は「書籍がきっかけで、本人も定期的に執筆やっておりました。今回、初めて、映画脚本・監督にチャレンジします!!」と。
芸歴23年……崖っぷち芸人ダブルブッキング
ダブルブッキングというお笑い芸人をご存じだろうか。
川元文太【かわもとぶんた】(写真左)と、黒田俊幸【くろだとしゆき】(写真右)のコンビで、ホリプロコム所属のお笑い芸人である。
ホリプロコムといえば、バナナマン。
そしてスピードワゴンや島田秀平、たんぽぽ……そしてボキャブラ芸人のX-GUNなどといったお笑い芸人たちが所属する事務所である。
そんな彼らの中で、ダブルブッキングはデビュー当時には多くの関係者から「売れる」といわれた芸人だった。
1990年代のバラエティ番組「進ぬ!電波少年」(日テレ系)でブレークし、シュールでブラックユーモアあふれるコントが人気を集めた。
集めたが……とにかくシュールでブラックすぎた。
そしてコンプラが厳しくなるにつれ、彼らのお笑いはマスからは淘汰されてしまったのだ。
しかし、彼らはマイノリティの中でひっそりと息をひそめながらも、芸人を続けている。
幻の書籍「自己満足」(……いや、在庫まだありますよ)
2015年。別の書籍の仕事でホリプロコムのマネージャーさんにお会いした。
そのマネージャーさんはダブルブッキングも担当していて、正直、「ダブルブッキング……!! 懐かしい!」というレベルのお笑い芸人だった。
私はその日からなんとなく彼らの軌跡をインターネット記事やSNSなどで読むようになり、ほとんど売れたことのない彼らが16年間(2015年当時)もコンビとして活動してきた事に、もはや呆れを通り越して、その生きざまに感動すら覚えていた。
この感情は、何だろうか。
ネタとかではない、彼らが持つ不思議な力。
ある日、コンビの一人、川元文太さんのTwitterを読んでいて、突然彼らに対して「負のチカラで生きてやる」みたいなものを感じた。
Twitterでは人の心情の暗い部分を浮き彫りにしたネガティブなつぶやきばかりだったが、読み方を逆に捉えた時、その言葉がポジティブに変換されるというからくりが、なんとも心地よかったのだ。
そして「これは……!! おもしろいし、共感できる人もいるはず!」と思い、2016年に一度、一緒に本を発刊したことがある。
本当は川元さんのワードセンスを全面に押し出した「言葉遊び」的な一冊で企画を出したのだが、事務所的にはダブルブッキングという名前で発刊することを条件としたため、ファンに向けた内容となった。
それでも、ファンにとっては申し分ないほどのダブルブッキングワールドを詰め込んだ内容になったと感じている。
今考えれば発刊は思い切った選択だったが、いい大人たちがくそまじめに、一所懸命に遊んだ本になったと思う。
<書籍「自己満足」が気になる方はここをぽちっとしてください>
垣間見た川元さんの文章力
書籍「自己満足」には、これまでの川元さんのTwitterのつぶやきや、黒田さんが明かすコンビの黒歴史、そして2万字インタビューを収録している他、川元さんには短編小説にも挑戦してもらった。
彼が描く世界観と言葉選びを短編小説にしたら、どんな化学反応を起こすのか。
編集者としてどうしても読んでみたかったのだ、と同時に、ファンにとっても新しい川元さんの側面を知ってもらえることにもなる。
結果、粗削りではあったけど、初めてとは思えない表現力に驚いたことを覚えている。
書籍では「完璧なもの」を掲載すると逆にシラけてしまうということもあり、粗削りである方が「らしい」ということで、ほとんどテコ入れはせずに収録した。
おそらくセンスがあるのだと思う。
出演者はいとうせいこう、バイきんぐ、マツモトクラブ
マネージャーさんからのメールを読んだ後、ネットニュースをあさってみた。
ヤフーニュースに飛び込んできた「ダブルブッキング川元監督映画キャスト決定、マツクラ、いとうせいこう、バイきんぐら」という見出し。
出演者に、いとうせいこう、バイきんぐ、マツモトクラブ……本気なのですね。
また、本気で遊んでいるんですね!
川元さんの文章力や言葉選び、表現力がどこまで磨かれたのか、とても楽しみだ。
そして、よく読んだらクラウドファンディングで資金を集めているようだった。
なるほど……さすがマネージャーさん。
「きっかけ」を作ってしまった私にも責任は、、、あるのか。
そう思い、リターンをぽちっとした。

堀友良平[株式会社ザメディアジョンプレス 企画出版編集・FLAG!web編集長]
東京都出身。学研⇒ザメディアジョンプレス。企画出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などのエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中
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