大杉漣さんと柄酒造への思い 瀬木監督&小野塚勇人さん安芸津でトーク【恋のしずく】
- インタビュー
- 映画
9月29日に東広島市安芸津町の万葉ホールにて『西日本豪雨被災地復興イベント 映画「恋のしずく」安芸津町特別先行上映会』が開催され、無料で安芸津町民を招待。約200人の方が作品を鑑賞しました。上映後は瀬木直貴監督、俳優の小野塚勇人さんが登壇し、大きな拍手が会場に響き渡りました。
柄酒造と大杉漣さんへの思い
安芸津には、ロケ地となった柄酒造があります。今年、西日本豪雨で大きな被害に遭った酒蔵だが、劇中では乃神酒造として登場し、被害に遭う前の蔵の様子がシーンに映し出されています。会場には柄酒造の柄社長も駈け付け「被災する前に撮影してもらって本当に良かったなと、スクリーンを見ながら感じておりました」と、感想を述べました。
7月「チーム恋のしずく」で2日間、安芸津にボランティア入りした瀬木監督は「僕らにできることは、縁をいただいた者として何かできればと思ったんですね。僕らが、がんばれ! と言える立場ではないですし、頑張る安芸津を応援する立場で、ボランティアに入らせていただきました」と明かし、小野塚さんは「今日、広島空港から安芸津に向かう道中で、まだ土砂が残っていたり、被害の大きさを感じました。僕らがやれることは映画を作って、作品をみなさんの前に無事にお届けすることぐらいなのですが、少しでもみなさんのお役に立てたらと願うばかりです」と胸中を明かしました。
また、柄酒造は小野塚さん演じる乃神莞爾役の父親となる乃神輝義役を演じた大杉漣さんが撮影した場所でもある。監督は大杉さんの印象について「場の空気を作るのがとてもお上手で、芝居に対しては非常に厳しいので共演者のみなさんには手の内を明かさないようにしているように見受けられました。芝居の現場は戦場だと思ってらっしゃったと思うので、緊張感が生まれるんですね。それから、待ち時間によく散歩なされるんですね。「どうして散歩されるんですか?」と聞いてみたら『乃神輝義という人間が65年間、どんな風景を見て、どんな空気を吸っていたのか確かめるといいますか、芝居する役に立っているかはわからないけど、そういうつもりで散歩してるんだ』と教えてくれました。本当にもっと一緒に仕事をしたかった俳優さんでした」と胸中を明かし、小野塚さんは「僕が物心つくから、テレビや映画のスクリーンに出ていた方なので、そんな方と親子役で共演できる喜びはもちろんありました。大杉さんとはシリアスなシーンが多かったのですが、芝居中は背中からにじみ出る空気感というか、迫力があって、鳥肌が立ちました。今後、俳優を続けていく中で、貴重な経験をさせていただきましたし、大杉さんのような空気感が出せるような俳優を目指していきたいと思いました」と、それぞれ大杉さんへの思いをはせました。
トークは日本酒をテーマにしたきっかけや、東広島市をロケ地に決めたエピソードなどを交えて終了しました。トーク中では、映画作品名「恋のしずく」を、実は監督ではなく安芸津の方が考えたというサプライズ発表も。
映画「恋のしずく」には、被災前の酒蔵や町の風景が映像で収められています。なお、映画の収益の一部は西日本豪雨の復興支援活動に寄付されます。
10月20日より全国上映、広島では10月13日から先行公開となります。
映画「恋のしずく」
http://koinoshizuku.com/
<関連ブック>
川栄李奈が西条、広島を旅するフォトブック!
「川栄李奈 酒都・西条へ。」Amazonで予約受付中
http://amzn.asia/d/hdJk5Ss