教育・学参 歴史・文化 新刊 2026/05/21

ダンスの「アップダウン」は、なぜ説明が難しいのか?  現役ダンサーが構造と文化を問い直す ——『UP&DOWNって、なんだ?』

タグ:
  • アップダウン
  • ダウンアップ
  • ダンサー

“ダンサーの誰もが知っているのに、
誰も説明できない”

ストリートダンス、ヒップホップ、リズムトレーニング。
どのジャンルでも必ず登場する基礎――「UP&DOWN」。

初心者レッスンでも、プロダンサーの現場でも、
当たり前のように使われている動きです。

しかし、その正体を言葉で説明しようとすると、
多くの人が立ち止まります。

膝の屈伸なのか。
ノリなのか。
グルーヴなのか。

ダンサーなら誰もが知っている。
なのに、誰も説明できない。

本書『UP&DOWNって、なんだ?』は、
そんな“ダンス界の空白”を、「構造」と「文化」、
そして“継承”という視点から掘り下げた一冊です。

UP&DOWNを“感覚”だけで
終わらせたくない人へ

 

・ダンスを「感覚」だけで終わらせたくない人

・インストラクターとして“教え方”に悩んでいる人

・リズム感やグルーヴを言語化したい人

・ダンス授業に関わる教育関係者

・ストリートダンスを文化として深く知りたい人

・長年踊ってきたのに、「UP&DOWN」を説明できない人

 

曖昧な感覚を論理的な理解へ。

あなたのダンスの土台を強固にするための第一歩となるはずです。

「正式名称」が
存在しなかった

著者の黒田都華(くろだ・みやか/ダンサーネーム:みやか)さんは、キッズダンサー出身のプロダンサーであり、ダンス教育を研究してきた人物。

大学院で研究を進める中、ある疑問に突き当たります。

「アップダウンの正式名称は何なのか?」

しかし、調べれば調べるほど、定義は揺れ続けていました。

ある場所では「アップダウン」。
別の場所では「ダウンアップ」。

英語表記なのか、カタカナなのか。
そもそも「アップ」と「ダウン」はセットなのか。

公的資料ですら記載は統一されておらず、
日本ダンス界のレジェンドたちへの取材の末、
著者は衝撃的な言葉にたどり着きます。

「正式名称なんて、ないよ」

本書は、この“名前のない基礎”を追い続けた記録でもあります。

ハウツーではなく、
「ダンス文化」を読み解く本

本書は、技術書ではありません。

「正しいフォーム」を教える本でも、唯一の正解を示す教科書でもない。

むしろ、

・なぜアップダウンは説明されなかったのか

・なぜ感覚だけで共有されてきたのか

・なぜジャンルごとにリズムの取り方が違うのか

といった視点から、ストリートダンス文化そのものを読み解いていきます。

黒人文化との関係。
日本における受容のズレ。
教育現場での扱われ方。
そして、“グルーヴ”とは何なのか。

図解と証言をもとに、これまで感覚でしか共有されてこなかったものを言語化していきます。

レジェンドダンサーたちの
“生きた言葉”を収録

本書では、
日本のストリートダンスシーンを牽引してきた伝説的チーム、
Be Bop CrewのメンバーであるPEET氏とYOSHIE氏へのインタビューを掲載。

お二人は、UP&DOWN創始者であるYOSHIBOW氏、
そしてSEIJI氏から直接鍛え上げられた継承者でもあります。

本章では、単なる技術論ではなく、

・なぜ“定義しない”文化が存在したのか

・なぜ感覚が重視されてきたのか

・なぜUP&DOWNは今も進化し続けるのか

という核心に迫ります。

机上の理論だけではたどり着けない、“生きた言葉”。

その証言は、
これからのダンス教育やカルチャー理解においても、
大きな意味を持つはずです。

本書で掘り下げるテーマ

・アップダウン=上下運動という誤解

・「ノリ」は動作ではなく、音との関係性である

・ジャンルごとに異なるリズムの取り方

・全方向に広がる身体操作としてのUP&DOWN

・なぜ「定義しない文化」が存在したのか

“基礎練習”だと思っていたものの奥に、
ストリートダンスの思想と歴史が見えてきます。

目次

  • 序章|UP&DOWNって、なんだ?
  • 第1章|UP&DOWNの構造 ─なぜ説明できないのか
  • 第2章|ストリートダンスとは何か ─黒人文化と憧れ
  • 第3章|日本のダンサーとUP&DOWN ─感覚のズレ
  • 第4章|UP&DOWN誕生ヒストリー ─全方向の動き
  • 第5章|Let’s Groove! ─なぜ、こんなに気持ちいいのか
  • 第6章|継承者の証言 ─100年の継ぎ足しのタレ
  • 終章|UP&DOWNが映し出すもの

「答え」を与える本ではない

本書は、

「アップダウンとはこれです」

と断定するための本ではありません。

むしろ、

「なぜ、アップダウンは説明されなかったのか?」

を問い直す本です。

読み終えたあと、
あなたのリズムの取り方も、
音の聴き方も、
ダンスそのものの見え方も、
少し変わっているかもしれません。

上手くなるための一冊ではないかもしれません。
しかし、
踊りの“深さ”を変える一冊です。

書籍情報

『UP&DOWNって、なんだ?——ダンサーを魅了するリズムの話』
著者:黒田 都華
定価:2,200円(本体2,000円+税10%)
判型:カラーA5判/208頁
発売:2026年6月16日

著者プロフィール

黒田 都華(ダンサーネーム:みやか)
(くろだ・みやか)
有限会社オンタイムジャパン取締役。DANCE COMPANY 「みやか組」主宰。
1999年生まれ、兵庫県三田市出身。4歳よりダンスを始め、国内外のバトル・コンテストで受賞多数。振り付け・舞台・教育の現場で幅広く活動。舞台芸術を基盤に、ダンス教育に関する研究で修士号を取得し、査読付き論文も執筆。現役ストリートダンサーとしての身体感覚と学術的視点の両面からダンスを捉え、実践と研究を横断しながらその本質を探究している。
<Instagram>
@miyaka_1220


UP&DOWNって、なんだ? —ダンサーを魅了するリズムの話

UP&DOWNって、なんだ? —ダンサーを魅了するリズムの話


amazonで購入する

FLAG!スタッフ

FLAG!スタッフ[編集]

広島の書店情報やNEWSを発信していきます。

FLAG!スタッフの記事一覧

関連記事

トップに戻る