【広島 本屋通り 5月1日開催】中四国31書店が一堂に会する大イベント 本屋さんが町からきえていく……イベント開催の意義と重要性
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私、今年のGWの目玉は「これだ!」と決めております。
それは、広島蔦屋書店で開催される「広島 本屋通り」というイベントです。
今、全国の書店は軒並み閉店し、2000年の2万1654店から2020年5月1日時点で、1万1024店にまで減少しています。(※書店調査会社アルメディア調べ)
広島県内でもその影響は等しくあり、10年前から約3割減少し、269店(20年12月時点)となっています。
広島の中心街でありメインストリートでもある本通り商店街から書店が消えたことは、記憶に新しいですね。
広島市の東・安芸両区の3行政区にいたっては、「ゼロ」です!
こうした「書店ゼロ自治体」は全国的にも広まっています。
そんな折り、広島 蔦屋書店がとても意義のある、そして画期的なイベントを5月1日に開催します。
「広島 本屋通り」。
中四国地方31店の書店が一堂に会するのです。
皆さん、ご存じですか?
愛媛や島根、鳥取、岡山は特に有名ですが、全国に名をとどろかせる書店がたくさんあるんです。
このように、そんな書店が一か所に集まるなんて滅多にありません!
いや、初めてかもしれません。
本屋さんが町から消えていくと……
企画した江藤宏樹さん(広島 蔦屋書店 店長 文学コンシュルジュ)には、先述したように広島から本屋さんが消えていく事実を嘆きつつも「町の商店街にたくさんの本屋さんがあった頃のようなにぎわいを復活させたい。本屋さんがたくさん並ぶ商店街“本屋通り”を作りたい」という思いがありました。
多くの娯楽が自由に選べる時代に、「本」を購入する人が減っていくなか、商売を続けられなくなるお店が増えるのは必然です。
町から本屋が消えると、その町の読者が減るということがデータから分かっています。
何気なく時間つぶしに入った本屋でさえ、新刊コーナーでどんな本が発売されたかを見かけたり、ノンフィクションの棚を覗いたり、雑誌もいまどんな特集をやっているのか店頭を見るのが楽しみだったし、情報収集にもなりました。
いわば本や雑誌との新しい出会いが書店にはあったんです。
「本」が目に触れる機会が減るということは、読む人を減らしているんです。
町に本屋があるということはどうゆうことか
僕の町にも小さな本屋さんがありました。
参考書を探したり、漫画を探したり。
お目当ての本を買いに来たつもりが、ついつい違う本を買っていたりする本屋ならではの偶然的ないたずらもありました。
お目当ての本の発売日にワクワクしながら本屋に行ったり、帰り道に何気なく入った本屋で手に取る本、圧倒的な本の数から偶然に出会う本、紙のにおい、寡黙な店主がいる風景、包装紙カバーを手際よく折る店員さんの神業に驚いたり……それら「経験」が失われつつあります。
経験は、いつまでも心象や記憶として残ります。
指でいろいろなものが買えるのは便利だけど、そこに経験は生まれません。
晴れの日も雨の日も雪の日も、歩いて、動いて本屋まで行くことが経験なのです。
そして、本屋で起こるすべてが経験となるのです。それは先述した通り。
あなたの生活の一部に本屋が存在するだけで、ちょっとだけ人生経験が増えるんです。
本屋がおもしろい理由
「知ってるよ!」という方がほとんどでしょうが、あえて言いますとAという町の書店と、Bという町の書店にある本の種類や傾向は、まったく違います。
本の売れ行き方を統計した店主が、住人の趣味や傾向に合わせて仕入れる本を変えているのです。
スマホでネットサーフィンしている人ならピンとくるかもしれませんが、あなたが見ている情報はあなた好みの情報だけで埋め尽くされている状態と似ています。
なぜあえて言ったのか。
つまり本屋にも個性があるんです。
売り方も違えば店の雰囲気も違います。
それって、単純に楽しいじゃないですか!
いろいろなカフェでいろいろなメニューを食べたいとか、ショッピングでいろんなアパレルを探すと楽しみとか、いうなればそれと同じ類です。
平積みしている本が全く違っているだけで、楽しくなります。
5月1日、広島 蔦屋書店には、そんな個性豊かな書店が30も集まります。
江藤さんは「集まる本屋さんは競合である前に、「本」を盛り上げたいという思いが大前提にあります。だからこそ実現した企画なのです」と話してくれました。
本屋さんの魅力を知ってもらうことで、「本」の楽しみ方を知ってもらいたい。
広島に1日限定の本屋通りが出現しますが、近い未来、そんな通りができたら通うだろうなあ。
この機会にご家族や友人と一緒に、本屋巡りで楽しみませんか?
FLAG!webではイベントカウントダウン企画として、4月の毎週金曜日に出店する書店の紹介をします!
おたのしみに!
堀友良平[株式会社ザメディアジョンプレス 企画出版編集・FLAG!web編集長]
東京都出身。学研⇒ザメディアジョンプレス。企画出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などのエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中
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