観光・旅 2019/07/18

「広島ゲストハウス碌roku」に泊まる【白島】

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世界中の人と人をつなげたい

町の街灯に灯がともる頃――。バックパックを下ろした国内外からの旅人と地元の人達が杯を酌み交わし笑い声を響かせる。そうしたちょっと不思議な光景も、ここゲストハウス碌roku では、ごくありふれた日常の1シーンだ。

2階への階段側から玄関方向を見る。右手は洗面台やシャワールーム

和室を改装した8名利用の男女混合ドミトー。ベッドの配置など凝った造りで、まるで隠れ家か秘密基地のよう

「ここを始めたのは沖縄や東京のゲストハウスに泊まったことがきっかけなんです」と元気よく話してくれたのはオーナーの小林真子さん。父親が一級建築士だったこともあり、自身も二級建築士の資格を取った小林さん。2013 年に看板やパンフレットを手がけるデザイン会社を起ち上げた。「その頃、旅行や仕事の際にゲストハウスを利用したんです。そこでは地元の人と世界中からやってきた旅人たちが同じ空間で語らい、つながり合っていました。その光景に感動して、そんな場所を広島にも作りたい、人生が楽しくなるような、仲間たちでワイワイできる場所を作ろうと思ったんです」。

昔懐かしい建築当時の雰囲気が残され、のんびりと過ごせる2 階の個室

2階の女性専用ドミトリー。ベッドにかかるカーテンは建物の雰囲気に合わせて和柄の物で統一している

ゲストハウス開業に向け動き出した小林さんは、町の中心に近い地域でイメージ通りの物件を探し出した。建築家の住居だったというその家屋を、3ヶ月をかけて仲間たちと共に改装した。壁塗りやタイル貼りなども、できる限りDIY で仕上げ、洗面台のボウルや照明は、小林さんが気に入った暖かみのあるものを揃えた。

緑に囲まれたテラスはバー・nana とつながっており、ここでイベントが開かれることも

「碌」という文字には信頼できる人・安心できる人という意味がある。「私たちも旅人から信頼される宿でありたい」という小林さん。改装の中でも、バーの併設はマストだったという。そこは人と人とが出会う空間でもある。「旅人と地元の人がつながる場所を作りたかったんです。今では地元のおばあちゃんたちも海外の人達と交流してますよ、めっちゃ広島弁で!」。

バーではゲストの7 割を占めるという外国からの旅人と地元の人たちがアットホームな雰囲気で語らう

このBar・nana には、いろいろな人が持ち寄った、イベントを告知するフライヤーが壁一面に貼られている。それもまた、人と人とがつながるきっかけを生むツールの一つだ。さらにテラスでは、地元のミュージシャンTONY さんが腕をふるうBBQが定期的に開かれ、そこにも多くの人が集まるという。

靴箱を兼ねた棚には広島関連本やイベントのフライヤーが並ぶ

「碌から旅立った人が、またいろんな人に出会う。世界中の人を碌でつなぎたいんです」という小林さん。その想いに引きつけられた旅人が、今日も碌を訪れる。

<オーナーによるおすすめポイント>

名称 広島ゲストハウス碌roku
電話 082-221- 6789
住所 広島市中区白島九軒町6 -18(Googleマップはこちら)
料金 ・ 男女混合ドミトリー
1泊2900円 ×8名(2段ベッド×4)
・ 女性専用ドミトリー
1泊2900円×8名(2段ベッド×4)
・ 個室
1泊7000円・2名一室
HP https://www.facebook.com/roku.hostel/

 

photo:riichi kawamoto
writer:yoshio arakawa
direction&rewriting:ryohey

●記載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください

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堀友良平

堀友良平[株式会社ザメディアジョンプレス 企画出版編集・FLAG!web編集長]

東京都出身。学研⇒ザメディアジョンプレス。企画出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などのエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中

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