NIKEがズラリ！　ニッチでニートなスニーカーセレクトショップを横川で発見！【横川】

コンクリート打ちっ放しの壁に掲げられたスニーカーの数は、常時およそ200アイテム。

なかには、日本ではお目にかかれないようなモデルも散見することができる。

マニアも泣いて喜ぶスニーカーのセレクトショップが、ひっそりと横川エリアで営業しているのをご存知だろうか？

仕事帰りの暗闇の中、店の明かりに照らされたそれらのスニーカーを、思わずショーウィンドウに張り付いて食い入るように眺めてしまった。

「これはぜひ、取材したい！」

半分は自らの欲求、そして残りの半分は好奇心、仕事という使命感は全体の20％あるかないかという取材根拠を携えて、鼻息も荒く件の店「WASISTOCKTS.（ワシストックツ）」のドアを叩いた。

趣味が高じたスニーカー店

「中学生のころからスニーカーが好きで集め始めたんだけど、あまりに集めすぎて、大人になってネットで売ってみたのがきっかけ。そこから本格的に店舗を構えて、少しずつ店として周知していただいてきました」

対応してくれたのは、WASISTOCKTS.のオーナーである山田哲也さん。

日本では手に入らないような海外の限定モデルや、希少モデルもWASISTOCKTS.では取り扱っている。

「直接アメリカに買い付けに行って、自分の気に入ったモデルを探してくるんです。ほぼNIKEのスニーカーですね。ネットやクチコミで輪が広まって、広島の方はもちろんですが、県外から来られる方もいらっしゃいますし、岩国の米軍基地にいる米軍の方なんかも立ち寄ってもらっていますよ」

大きな広告を出しているわけではないのに、その品揃えとマニア心をくすぐるセレクトで、次第に認知が広がっていったWASISTOCKTS.。

一時期は広島でもスニーカーのセレクトショップを見かけることは多かったが、次第にその姿を消していってしまった。

だがここへは取材中でも、大学生らしきグループや若者の仲間同士が連れ添って訪れてくる。

きっと、誰もが見たこともないとっておきの一足を探しに来ているんだろう。

でも、実は本業は。。。

スニーカーが好きで大きな広告も出さず、小さいながらもマニアックな店を続ける。

もちろんそれだけでは今のご時勢、なかなか商売としては成り立たないはずなのだが……。

実は山田さんの本業は、グラフィックデザイン会社の社長なのだ。

「デザインが本当の仕事ですよ。9年前くらいにデザイン会から独立して会社を興し、スニーカーの店は趣味でやっていたんです。今の場所に移店したのは４年くらい前かな。デザイン事務所兼ショールーム的な役割と、スニーカーショップの３つ兼ねてます」

たしかにWASISTOCKTS.の扉を開けると、右側が店舗、左側１～２階がショールームと事務所になっている（左側は一般の方は立ち入り禁止）。

「飲食店や医療関係なんかの商材デザイン、HPなんかのWebデザインを中心に仕事をさせていただいているんですけど、こういう仕事はこれまでの成果物を見て頂いたほうが、イメージが固まり易いんですよね。だから、お店の看板やメニューなんかを展示するショールームにしちゃってるんです」

たしかに打合せスペースにあるテーブルの周りには、山田さんがデザインしてきたさまざまな商材が展示してある。

これがもう一つの山田さんの顔「ROCK DESIGN（ロックデザイン）」のデザイン事務所だ。

「今はデザインもスニーカーも好きな３人で、デザインの仕事と店を頑張っているんです。いずれは、WASISTOCKTS.が独立できるようになるのが夢ですね」

スニーカーを愛してやまない気鋭のデザイナーが集めた、数々のアイテムが集まる店。

ちょっと覗くだけでも、新しい発見とドキドキがきっとあるはずだ。

WASISTOCKTS.（ワシストックツ）

ROCK DESIGN CO.,LTD（ロックデザイン）