観光・旅 2018/01/30

【温泉同好会】オシャレ女子ウケ度0%保証付き⁉ それでも行くべき広島県北の温泉3大巨塔!

タグ:
  • 温泉

FLAG!の撮影を毎回お願いしているカメラマンの中の一人に、全国でも数十人しかいない二つ星の温泉ソムリエの資格を持つ方がいる。全国の温泉を巡り「本当に日本が世界へ発信すべき真の世界遺産は、大分の別府温泉だ」と豪語する、誰もが認める温泉マニア。その別府温泉地獄めぐりなみの熱意に敬意を表し、『温カメ(温泉カメラマン)』と呼ばせていただこう。

「自慢じゃないですけど、僕は本当にいい温泉をたくさん知っていますし、いつだってご紹介しますよ。ただ……残念ながら女子ウケは全くしません」

広い浴槽に、きれいな景色。もしそこが旅館ならば、フォトジェニックで美味しい夕飯に舌鼓を打ったあとに、好きなだけ湯に浸かれる。だが温カメのデータバンクには、いわゆる『女子ウケ』する温泉とは全く違う目線で、数多の温泉がインプットされている。

しかし湯に浸かった瞬間、本当に心の底から「ア~~~~」と声が漏れる名湯ならば、FLAG!としては、ぜひご教授願いたいところ。

本当にいい温泉って、実はとっても興味深くて愛おしいのだ!

広島UMAの聖地 比婆山に抱かれて

聞えるのは渓流を流れる水の音だけ

1970年代に庄原市西城町近隣で目撃が相次いだ、謎の生命体ヒバゴン。その姿は猿人類に酷似していたと言われている。近年ではその情報もめっきり少なくなってしまったが、ここに紹介する「熊の湯」には、今でもヒバゴンの姿を描いた立派な絵が玄関に掲げられている。

近くにはスキー場があり、スキーブームの時代には相当に賑わったであろう立地だ。今ではひっそりと山間にたたずむ静かな民宿的な存在になってはいるが。特筆すべきは、源泉がほんとに間近にあること。温カメ曰く、源泉が浴槽の近くにあればあるほど、より『新鮮な温泉』に浸かれるという貴重な体験ができるという。

在りし日の(まだいなくなったわけではないが)ヒバゴンの姿を眺めながら、温に浸かれる貴重な温泉だ。

ヒバゴンは源泉を知っていたから湯につかりに来たのだろうか……。


比婆山温泉 熊の湯

電話 0824-84-2334
住所 広島県庄原市油木町890-2
料金 7000円~ ※日帰り入浴はなし
休み  不定

民家に温泉⁉ その湯は別格・最上級!

一見するとただの民家のようにしか見えないが……。

山間のくねくねとした県道を進むと、突如現れる「高尾の湯」の看板。その看板に導かれるように進むと、とある民家らしき建物の庭先へたどり着く。ここが温カメが『最高です』と鼻息荒く紹介してくれた「高尾の湯 篠原旅館」だ。旅館と掲げてはあるが、現在は日帰り入浴のみ。この湯を切り盛りされている方がご高齢で、宿泊客の相手が難しくなってしまったためだ。だが隅々まで掃除や手入れが行き届いており、本当に気持ちのいい施設を保ってくださっている。

「湯はその温泉成分が濃すぎため、浴槽に成分がこびり付いるのが何よりの証拠です」。実際に入ってみると、濃い温泉成分により肌の角質が溶かされ、全身がヌルヌルとしてくる。美人の湯として有名な温泉は、このヌルヌルが特徴らしい。小さな温泉地の小さな浴槽ではあるが、その湯は最高!の一言では片づけられない名湯だ。

美人の湯で女子力アップ……するかはおのれ次第

高尾の湯 篠原温泉

電話 0824-84-2140
住所 広島県庄原市西城町高尾16
料金 日帰り入浴400円(大人) ※宿泊はなし
営業 9:00~19:00
休み  火・金曜

 

喫茶店のドアに温泉の文字。県北の謎に迫る!

正しい大人の空間、純喫茶といった雰囲気を漂わせる。

看板には「喫茶プレゴ」、そして「甲奴温泉」、さらには「旅館あきやま」。巷では「県北のトリプル3」と言われているかは謎ではあるが……。名湯というよりは迷湯と呼んだ方が適格だろう。が、実に興味深い。FLAG!の窓ぎわ的連載である「温泉同好会」は、温カメが持っていた、この謎の看板の写真を調査することがきっかけで始まったのだ。

この温泉を切り盛りする方は、喫茶プレゴのママであり、甲奴温泉の主人であり、旅館あきやまのおかみさんでもある元気なお母さんだ。その板に偽りは全くなく……よくある温泉旅館風に言い換えると、甲奴温泉旅館あきやま、の中にある喫茶プレゴなのだ。プレゴでの編集部のオススメは650円というサービス精神特盛の日替わり定食。他のメニューも全て手作りで豊富だ。

「喫茶店の上に温泉だなんて、面白いですよね。コーヒー飲んで温泉に入る、そんなセット料金も行ってもらえたらうれしいんですが」

旅館だけに、現在は宿泊者だけが楽しめる貴重な湯。その看板を見つけたら、迷わず進めよ、進めば分かるさ!

温泉に浸かりながらいれたてのアイスコーヒを楽しめるのも夢じゃない!?

甲奴温泉 喫茶プレゴ 旅館あきやま

電話 0847-67-2345
住所 広島県三次市甲奴町西野545-1
料金 6450円(大人1泊2食) ※日帰り入浴はなし
休み  不定

 

いかがでしたか? お気に召した温泉はあったでしょうか?
雑誌『FLAG!』では、毎号「温泉同好会」を連載中!


FLAG! Vol.2 ひみつの広島~Wonderful Underworld~

FLAG! Vol.2 ひみつの広島~Wonderful Underworld~

「広島に住んでいる人でも知らないかもしれない広島のモノ・ヒト・コトをピックアップした一冊! 竹田衣料品店、郷愁の純喫茶、ご当地ヒーロー&広島のアイドル、大衆演劇と清水劇場、道路交通情報センターのあの人に会いたい、広島市下水道局、気になる7人、流川のあの人たち……。広島のアンダーワールドや目立たないダークサイドにいながら、広島をかげながら支えている。そんな「ひみつの広島」を覗いてみませんか?
amazonで購入する

関連記事

トップに戻る