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新刊 ビジネス
公開:2026/10/29

若手社員に言葉が届かないのはなぜ? 上司の伝え方と関わり方を見直す一冊『スワイプ世代 なぜ、上司の言葉は伝わらないのか』

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  • スワイプ世代
  • ビジネス

若手社員に仕事を依頼しても、思ったように動いてもらえない。意見を聞いても「どっちでもいいです」と返ってくる。

そんなとき、若手の意欲や主体性の問題だと考えていないでしょうか。

松永俊彦さんの『スワイプ世代 〜なぜ、上司の言葉は伝わらないのか〜』は、若手社員の発言や行動の背景をひもとき、上司自身の伝え方や関わり方を見直すためのビジネス書です。

仕事の目的や判断の根拠をどう伝えるか。若手が行動に移せるよう、どんな情報を具体的に示すべきか。職場でのすれ違いを減らすためのヒントを紹介します。

若手社員に伝わる説明とは?
上司が見直したい仕事の伝え方

本書では、スマートフォンやSNS、AIに日常的に触れ、短い文章や動画、検索結果などから情報を得てきた世代を「スワイプ世代」と呼びます。

この世代は、情報を見続けるかどうかを早い段階で判断し、必要だと感じれば深く見ていきます。仕事の説明でも、背景や前置きが長く、何が重要なのかが見えなければ、話の要点をつかみにくくなります。

ただ、本書が指摘するのは、若手には短い説明しか通用しないということではありません。大切なのは、情報をただ削るのではなく、話の結論や要点、情報のまとまりをわかりやすく示すことです。

たとえば、仕事を依頼するときに「まず結論から話します」「依頼内容、期日、提出先の順に伝えます」と前もって示す。情報の全体像がわかるだけでも、相手は内容を受け取りやすくなります。

若手の「どっちでもいい」は無関心?
言葉の背景を考える

本書では、職場で耳にする若手の言葉を取り上げ、その背景にある考え方を解説しています。

「どっちでもいい」という返事も、必ずしも無関心を意味するわけではありません。選択肢を比較するための判断基準や、選んだ結果がどう影響するのかといった情報が不足していると、どちらを選べばよいのかわからなくなることがあります。

また、「今のままで十分」という言葉も、向上心の欠如と決めつけることはできません。「それって意味ありますか?」という問いについても、仕事が自分の成長にどうつながるのか、その意味を知りたいという視点から考える必要があります。

大切なのは、言葉だけで相手の意欲や考え方を判断しないこと。何がわからないのか、どんな情報があれば判断できるのかを対話しながら確かめることです。

若手社員に伝わる指示と関わり方
本書で得られる4つのヒント

1.仕事の目的と判断の根拠を伝える

仕事を依頼するときは、何をするのかだけでなく、なぜ必要なのか、何を重視するのかも伝える。判断の理由や選択肢を比較した根拠を示すことで、若手が自分で考え、判断するための材料を共有できます。

2.指示を具体的な行動に落とし込む

「もっと主体的に」「危機感を持って」といった抽象的な言葉だけでは、次に何をすればよいのかが伝わらないことがあります。本書では、期限や担当範囲、目的、進め方などを明確にする方法を紹介しています。

3.若手の発言や沈黙を、表面だけで判断しない

黙っている若手が何も考えていないとは限りません。自分の意見を言葉にするまで時間がかかったり、どこまで率直に話してよいのか迷ったりすることもあります。相手が話し終えるまで待つことや、発言をすぐに否定せず内容を確認することも、関わり方を考えるうえでのヒントになります。

4.管理や声かけの仕方を見直す

細かく管理されるのは嫌でも、放っておかれたいわけではない。本書では、進捗確認の基準やタイミングを共有すること、相談したいときに声をかけられる環境をつくることなど、上司の日常的な関わり方を取り上げています。

若手とのすれ違いを減らす
世代理解のポイント

本書は、若手社員の特徴を世代だけで決めつけることにも注意を促しています。

育ってきた環境や情報との接し方によって、世代ごとに傾向が生まれることはあります。しかし、世代理解はあくまで仮説であり、「この世代だから、絶対にこう考える」と決めつけるものではありません。

若手とのすれ違いを考えるとき、相手の言葉や行動だけでなく、自分の伝え方や関わり方にも目を向ける。仕事の目的や判断の根拠を共有し、相手が考え、行動できるように具体的な道筋を示す。

若手社員とのコミュニケーションや、日々のマネジメントを見直したい管理職・リーダーに向けた一冊です。

著者プロフィール

松永俊彦(まつなが・としひこ)

企業研修講師、ビジネス数学インストラクター、株式会社Logiemo代表取締役。プレゼンテーション、コミュニケーション、思考力を専門に、企業・組織の人材育成に携わる。年間150日以上の研修に登壇し、新入社員研修では年間1,000名以上を指導。管理職研修では、若手との意識の違いを単なる「世代の違い」として捉えず、背景にある考え方や価値観、一人ひとりの受け止め方を理解した関わり方を伝えている。

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