新刊 2026/01/08

『還暦男の酒場案内』——大人のサードプレイス たとえば、こんな夜があってもいい

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隣の席で、ぽつりと話が始まるような一冊

本書は、
著者が隣の席で酒を飲みながら、
昭和の街や酒場の記憶をぽつりぽつりと語ってくれる――
そんな独白のような口調で綴られている。

名店である理由を押しつけない。
人生訓を声高に語らない。
ある夜の空気と、グラスの重さ、
そして「まあ、こんな夜も悪くないよ」という余韻だけが残る。

読むというより、
一緒に飲んでいる感覚に近い。

たとえば、こんな夜があってもいいと思える酒場

本書に登場する酒場は、
どれも背伸びをしなくていい場所ばかりだ。

たとえば——

新橋「ニコラス新橋店」
仕事終わりの人波を抜け、地下へ降りる。
グラスを傾けながら、気づけば頭の中が静かになっていく。
ここでは無理に会話をしなくていい。
ひとりで過ごす夜が、ちゃんと許されている。

あるいは——

入谷「いせや千束」
夕暮れどき、暖簾をくぐると、時間が少し巻き戻る。
煮込みをつまみ、日本酒を一杯。
派手さはないが、落ち着きがある。
一日の終わりに、余計なことを考えなくて済む酒場だ。

もしくは——

十条「大衆酒場 斎藤」
アーケードを抜けた先、昔からそこにある安心感。
肉豆腐と一杯の酒を前にすると、自然と背中の力が抜ける。
女将のひと言で、街の温度まで伝わってくるような夜。

どの店にも共通するのは、
無理をしなくていい時間が流れていることだ。
気負わず、構えず、ただ一杯。

酒場が、もう一度「居場所」になる

本書は、『日刊ゲンダイDIGITAL』で好評連載中の
「今、こんな『昭和の街』が大ブーム」掲載記事を再編集した一冊。
昭和の空気を今に残す東京下町酒場46軒と、人生の途中で立ち寄りたい8軒を収録している。

高齢化が進み、可処分所得が限られる時代。
中高年世代のあいだでは、
「お金をかけずに、気負わず過ごせる場所」があらためて求められている。

散歩の途中で立ち寄れる酒場、
一人でも落ち着ける喫茶店や食堂。
そこは家でも職場でもない、
大人にとってのサードプレイスだ。

昭和の街は、いまも生きている

本書に登場するのは、
懐かしさだけで語られる昭和の街ではありません。

いまも人が集い、
変わらぬ時間が流れ、
静かに日常を支えている街と酒場。

東京下町酒場46軒と、
人生の途中で出会う8軒。

この中にきっと、
あなたの“今夜”にちょうどいい店がある。

大人のサードプレイスへ。
たとえば、こんな夜があってもいい。

 

【著者】
藤井 優
ふじい・まさる◎昭和36 年3月3日生まれ。東京都品川区出身。うお座の丑年、三碧木星。明治大学文学部卒。広告代理店、出版社などに在籍後、独立。出版・広告を中心とした仕事に従事し現在に至る。【趣味】酒を飲むこと。料理を作ること。貧乏旅行。映画を見て泣くこと。ジャズを聴いてシビレルこと。志ん朝さんの落語。もつ焼きを食うこと。ゴルフ。

【書籍仕様】
書名:還暦男の酒場案内
著者:藤井 優
定価:1,980円(税込)
仕様:四六判/176頁
ISBN:978-4-86250-842-3

 


還暦男の酒場案内

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堀友良平

堀友良平[株式会社ザメディアジョン 出版編集・FLAG!web編集]

東京都出身。学研⇒ザメディアジョン。出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中。

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