観光・旅 2019/07/18

オイスターバー併設のゲストハウスに泊まる【福山市】

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福山の街とヒトとコトを結ぶ宿

「実を言うとホテルやゲストハウスという縛りを取っ払ってやりたいんです。でも規模の小さな宿だとゲストハウスと言った方が伝わりやすいので……」とオーナーの古賀大輔さんは苦笑いを浮かべる。

その宿は福山駅前の繁華街の中にある。街は活気があるように見えるが、昔はもっとにぎわっていたと古賀さんは言う。「僕の脳裏には栄えていた頃の駅前のイメージが鮮明に残っている。昔あれだけにぎわっていたんだから、面白いことをやれば、またにぎわうはず」。

古賀さんはそう考え、地元野菜をメニューの中心としたカフェを始めた。「でもカフェの営業は昼だけ。それだけだと面白くない。夜も何か出来ないかと思い始めたんです」。そうした時、岩手と熊本で震災を経験した両親のことを思い出した。仮設住宅が間に合わず、泊まる所に苦労したという。「それで宿泊施設をつくろうと思い立ちました。カフェの上の階がたまたま空いていたので、そこを借りて改装することにしました」。

オイスターバーと併設するゲストハウス

併設されたカフェ&オイスターバー

広島産のみならず全国から厳選した牡蠣を仕入れ、一年中新鮮な牡蠣が楽しめる

ポートランドやサンフランシスコにも下見に行った。「向こうでは飲食店と宿泊施設が一緒になった形態がウケていて、これは面白いと思いましたね」。どうせなら広島ならではのモノをやろうとオイスターバーの併設を思い立った。そうしてカフェとオイスターバー、そして宿泊施設が一体となったSETOUCHI KNOT が誕生した。

セミダブルベッドの個室。壁一面に貼られたLIFE誌のせいで、まるでアメリカに居る気分

明るくゆったりとした男女混合ドミトリー

女性専用ドミトリーの壁一面にはポートレートが。他にないモノを生み出したいというオーナーの思いが感じられる

ベッド中央の飾り棚が、プライベート空間の創出に一役買っている

内装のデザインや工事も古賀さん自身が手がけた。「オシャレさよりもワクワクするようなものを目指しました。みんながスゲーっと思うようなオリジナルを作りたかった」。扉や壁の木材、調度品などは廃材を利用。モノづくりの町・福山らしく、入り口扉は地元の鉄工芸作家に依頼し、ロビーのソファも福山のデニムを利用したワンオフ物を特注した。「瀬戸内からイメージする海、島、船を意識しました。名前もそのひとつで、ノットとは結び目の意味もあるんです。ヒト、コト、モノをつなぐ結び目になれたらと思って付けました」。

ロビーのソファは備後特産のデニム生地をクッション部に使った特注品

「在り物を利用した」というオーナーの言葉通り、ロビーの調度品は廃材を使用している

瀬戸内の海をイメージした青緑色のタイルに彩られるウォッシュルーム

この三位一体の施設で、心が豊かになるような新しい遊びの価値観やライフスタイルを提供したいという古賀さん。「ここを瀬戸内観光のハブとして使ってもらい、いろんな所へ足を伸ばしてもらえれば」。福山から船出したばかりのここは、新しい形のゲストハウスを目指している。

<オーナーのおすすめ>

名称 SETOUCHI KNOT(セトウチノット)
電話 084-944-3245
住所 広島県福山市三之丸町4-16(Googleマップはこちら)
料金 ・ 男女混合ドミトリー
1泊3300円~/1人
・ 女性専用ドミトリー
1泊3500円~/1人
・ セミダブルベット&ソファーベットルーム
1泊3800円~/1人( 3名まで)
・ セミダブルベッドルーム
1泊3800円~/1人( 2名まで)
HP http://setouchiknot.co.jp/index.html

 

photo:masato yamaguchi
writer:akiko yamasaki
direction&rewriting:ryohey

●記載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください

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堀友良平

堀友良平[株式会社ザメディアジョンプレス 企画出版編集・FLAG!web編集長]

東京都出身。学研⇒ザメディアジョンプレス。企画出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などのエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中

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