観光・旅 2019/07/18

ゲストハウス「36hostel(サルホステル)」に泊まる【十日市】

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本の世界に浸れる暖かな空間

そのゲストハウスの扉をくぐると、足元にモジャモジャ犬がすり寄ってきた。彼の名前はトット。ここの看板犬だ。「ブッキングサイトなどでこの子の写真を見て、うちに泊まろうと決めてくれた人もいるんです」と、36hostelを運営する広兼夫妻は目を細める。

宿泊者を出迎えてくれるトット

もともと旅好きで、ゲストハウスに泊まることも好きだった2人は、いつかは自分たちでも、という夢を抱いていた。「でも最初に始めたのは珈琲屋でした。2人とも本が好きだったので、ゆっくり本が読めて、美味しい珈琲の飲める空間が作りたかったんです」。ブックカフェとして始まった36hostelの内装コンセプトは、ニューヨークのブルックリン。「それからフランスのシェイクスピア・アンド・カンパニーという書店の、本に囲まれた雰囲気が好きなので、それも参考にしました」。

36hostelのルーツであるブックカフェ。左側がイースト館の入り口。コンセプト通り本に囲まれた空間は、日常から切り離されたような独特の空気を纏う

どっしりした深煎りから、さっぱりとした浅煎りまで、厳選された数種類の珈琲が楽しめる交流の場

カフェフロアでくつろぐ宿泊者

転機となったのは、そのカフェにゲストハウスの経営者が訪れたことだった。「店の雰囲気を気に入ってくれて、こういう感じの宿を一緒にやりませんかと声をかけていただいたんです」。ちょうどその頃、カフェに隣接する物件が空いたことで、夢が現実となった。

カフェに併設したゲストハウス

ゲストハウスとしてのオープンは2017年の9月。「子供ができたことも切っ掛けの一つでした。ゲストハウスは子供と一緒にいてもできる、いい影響も与えられる仕事だと考えたんです」と広兼さんはその想いを語る。改装に際してはカフェとは違う雰囲気を目指した。「こちらはカラッと明るく、アリゾナやニューメキシコの感じを出したかったんです」。内装は木材が多用され、暖かみのある物になっている。「ゲストの皆さんからも落ちつくと好評です」と広兼さん。

明るくて開放的なベッドルーム

本館と隣り合うイースト館のロビーにも読書スペースが設けられ、こちらにもいろんな本が並んでいる

もちろんカフェ開業時からのコンセプトはそのまま残されている。共用スペースにはテーブルと椅子が用意され、写真集から小説まで、さまざまなジャンルの本がそろっている。「静かにゆっくり本が読める、そんな場所にしたかったんです。この雰囲気を気に入ってくれて、選んでくれるゲストも多いですよ」。

フロントとロビー

フロント横には書籍や雑誌がそろう

まだ動き始めたばかりで忙しい毎日だが、今後はここでしか買うことのできない看板犬トットのグッズ展開なども考えているという。夫婦の夢が形となったこの宿は、今後も多くのゲストを迎え、静かな時間を提供し、癒やしてくれることだろう。

<オーナーによるおすすめ>

名称 36hostel(サルホステル)
電話 070-5527-3669
住所 広島市中区十日市町2-10-17(Googleマップはこちら)
料金 ・男女混合ドミトリー
1泊3500円/1人
・女性専用ドミトリー
1泊3500円/1人
・個室
1泊6500円/1人
HP https://www.facebook.com/36hostel/

 

photo:masato yamaguchi
writer:yoshio arakawa
direction&rewriting:ryohey

●記載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください

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堀友良平

堀友良平[株式会社ザメディアジョンプレス 企画出版編集・FLAG!web編集長]

東京都出身。学研⇒ザメディアジョンプレス。企画出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などのエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中

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