「CHEF-1グランプリ2024」2回戦・広島会場 ザメディアジョンも審査員に参加
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「CHEF-1グランプリ」をご存じだろうか。
過去3回開催された、全国から集う若手料理人のナンバー1を競うコンテストだ。
第1回の「CHEF-1グランプリ」決勝戦では、ゲストの今田耕司が「まるでM-1のような緊張感」と感想を述べたように、この「CHEF-1グランプリ」は若手料理人によるガチンコ勝負なのだ。
今回で4回目を迎える「ザ・プレミアム・モルツpresents CHEF-1グランプリ2024」でエントリーできる料理ジャンルは、「日本料理」「フレンチ」「中国&アジア料理」「イタリアン&スパニッシュ」「フードクリエイター」「ジャンルレス・その他」の6つ。「ハンバーガー・サンドイッチに革命を起こせ!」というエントリー課題のもとで予選を行い、各ジャンルのナンバー1による料理バトルで、4代目王者を決定する。
札幌、東京、大阪、広島、福岡の全国5会場で開かれる2回戦。広島会場 2 回戦は、広島の広島酔心調理製菓専門学校が舞台だった。書類審査の1回戦を勝ち抜いた103名のシェフの中から広島会場には15名のシェフが参加。
広島会場 2 回戦
審査員は3名。
広島会場審査員の、広島酔心調理製菓専門学校の黒木俊三先生。
2000 年にオーナーシェフとしてフレンチレストラン「ル・トリスケル」をオープン、2023年のG7広島サミットでは料理担当シェフを務め、その功績を認められフランスの勲章「農事功労章シュバリエ」を受賞した勇崎元浩(ゆうざき・もとひろ)シェフ。
そして広島を拠点に、グルメ雑誌や観光情報誌など、グルメや食にまつわる雑誌の制作や、地域と食をつなぐプロジェクトにも携わる我らが地元出版社「ザメディアジョン」編集部の斎原唯さん。
それぞれ特有の観点からジャッジを下す3人を、シェフたちはどのような料理で楽しませてくれるのか。
広島ホームテレビ・渡辺美佳アナウンサーによる進行のもと、いよいよ熱き闘いが始まった。
限られた短い時間の中で、緊張と興奮が交差した独特な雰囲気のなか、おのおのが至高の逸品に想いを込めた。
緊張感高まるシェフのプレゼンと審査
渡辺アナウンサーから紹介を受けたシェフが、自分の料理についてプレゼンを始めた。緊迫感に包まれるフロアに料理が運ばれ、思い思いにプレゼンテーションをするシェフたち。
それぞれが、食材を使用した背景やこだわりを話していくうちに、口調に熱を帯びていく。
料理として、味のおいしさ以外にも、シェフたちの思いも一緒に食べてもらいたいという熱が伝わってくる。
広島県代表の保家彩良シェフは、ふぐを使用したバーガーを提供。
和食の料理人らしく日本料理のお吸い物をハンバーガーと掛け合わせた品だ。
さらに、すべて野菜で仕立てたハンバーガーやモンブランに見立てた一口サイズのハンバーガーなど、見た目にも味わいにも、まさに「革命」ともいえる料理が次から次へと運ばれてくる。
審査員たちは、そのクオリティに驚きながらも、じっくりと試食しながら冷静なコメントで審査。
果たして、どのような結果になったのか……。
審査を終えて……感想
「ハンバーガー・サンドイッチに革命を起こせ」という課題に対してシェフたちが創作した料理に、どのような答えを出したのか?
審査員3名に感想を聞いた。
審査を終えての全体的な感想
黒木:アイデアは人それぞれ個性にあふれていた。フレンチ、イタリアン、日本料理など のジャンル別での戦いだが、日本料理の中にも「あれ?これは日本料理の味ではないな」という技術をとり入れているものもあった。味に関しては個性豊かで美味しいものと、少し味が足らないものがあると感じた。味を見過ぎていると思う。味見をした後で時間を空けないと味覚がずれてしまうことがある。料理コンテストではよくあること。私の学校でも味付けをした人に時間がたってから再度味見をさせると「あれ?」ということはよく
ある。
勇崎:調理をした15人全員の 完成度が高かった。私は別の料理コンペティションでも審査員として入っていることもあり色々な料理に触れているが、「CHEF-1グランプリ」はレベルが高 いと思う。完成度が高く発想力もあったという印象。今の子たちはこう考えるのかと思った。味の評価は各人で分かれると思うが、「美味しいものを作るのだ」という気持ちが大事。一日中立ち仕事という料理人も多いと思うが、その中で大会のお題に沿って考えてきただけでもすごいこと。感心させられた。
斎原:大会を通じてのテーマ が「料理に革命を起こせ」ということだが、参加者 それぞれ の解釈で表現されていてアイデア力がすばらしい。 SDGs の観点から挑戦しているシェフもいて、例えば野菜をいっぱいとってほしい思いを詰め込んだ料理など、美味しいだけでなく健康的な面からもアプローチしている人がいた。 プラスアルファの要素を意識しているのは 素晴らしいと感じた。
印象的な一品は?
勇崎:味は良かったが、勝ち進んだ時に美しさが通用するかどうか 心配に感じたのは、フランス料理の定番 の組み合わせを使っていた料理 。彼は分かったうえで勝負をかけている。私はずっとテレビ放送の「CHEF-1グランプリ」を観ているが(今まで優勝がない)中国地方のシェフに優勝し てもらいたいので、勝てるシェフに進んで欲しい。
黒木:良いアイデアだが「これはハンバーガー・ サンドイッチ なのか ?」という疑問符が付く料理 はあった。 上に勝ち進んで太刀打ちできるかどうか。アイデアは良いので表現を少し変えると良いのかもしれない。
中四国のシェフに今まで優勝が無いのは、 何が足りない?
勇崎:過去の大会から番組を観ているがファイナリストシェフ の作る料理を見ていて思うのは感性がすごいということ。品があって美しさがある。美しい料理はただ美しいということだけでなく本当に美味しいものということ でもある。食べる際には、温度帯のことが良く取沙汰され るが口に入る温度はのどごしに大きく関係する。つまり、細部へのこだわりが必要だと思う。テーマに「革命を起こせ」とあるが、単に 食材を変えるだけでは勝てない。洋食を超えた「今の料理」が作れないといけない。「何?これがハンバーガー?」と思わせ たシェフが印象に残るのではないか。
革命が起きていた料理は?
勇崎:何をもって革命とするか難しい。まだまだ改良の余地はあったと思うが 、野菜で勝負をかけてきた人はすごいと感じた。豪快な料理だが美しさがもっと欲しいと思う一皿もあった。洗練されていることが大事。
黒木:アイデアは非常にいいが、調理の 途中過程を知らない人は 料理を出されたときに「テーマに沿っているのだろうか?」と 疑問を持つ だろうという一皿もあった 。
勇崎:とはいえ、「何で?」「分からないなぁ」ぐらいの感想を持 たせ ないと「革命」は起きない。レシピがあって、それを超えてこそオリジナリティが出る。基本レシピで満足していてはダメだろう。
斎原:アイデアが面白いと思った料理は完成度や味のバランスという点で少し 気になった。 革命というインパクトと“美味しい“の両立を突き詰めていってほしいなと思う。
次ステージへ進むシェフへアドバイスを
勇崎:自分史上に革命を起こしてほしい。今の世の中は、日本中、世界中が大変なことになっている。作った料理で人が幸せになるということはすごいこと。料理を単に作るのではなく世界中の人を救うんだという心境で臨んで欲しい
黒木:誰に食べてもらうかを考えることが大事。自分が愛する人間に美味しいと首を縦に振ってもらうことをイメージして、これでもか、これでもかという演出がいる
斎原:出場するシェフは みんな創意工夫して 臨んで いる。他人の 料理 を見て影響を受ける人もいるだろう。参加した料理人同士が高め合ってもらえると良いと思う
「CHEF-1グランプリ2024」絶賛開催中 詳しくは公式HPまで!
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