コラム 2019/04/12

温泉ぬくぬくコラム 「なぜかけ流し温泉が素晴らしいのか」

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FLAG!の迷惑、迷走、名物企画として、ほんの一部の方たちから圧倒的な支持を集めていた(妄想)連載企画「温泉同好会」。

温泉ソムリエの資格を持つカメラマン「温カメ」と、変態的釣り編集者の「釣り編」が、広島県内各地の温泉をめぐり、温泉の素晴らしさと施設の魅力をゆる~いテイストで伝えている。

そんな全くやる気を感じられない二人が広島を飛び出し、中国・四国地方の厳選された温泉62施設を紹介する一冊を作り上げた!

その名も「温泉ソムリエ・中野一行 厳選 中国・四国かけ流し温泉ガイド&メモ」

施設紹介は本誌を参照していただくとして、ここでは温カメが愛して止まない「かけ流し温泉」の素晴らしさについてご紹介しよう。

まずは家のお風呂をイメージ

Text by Nakano Kazuyuki

「かけ流し」についてふれる前に、簡単に説明が必要です。まずは、家庭のお風呂をイメージして、読んでみてください。

●「かけ流し放流型浴槽」

蛇口を開きっぱなしにして、浴槽のフチから湯がオーバーフローしている状態

●「かけ流し循環併用型浴槽」

蛇口を開きっぱなしにして、浴槽のフチから湯がオーバーフローしていて、さらに追い炊きをしている状態

●「循環型浴槽」

蛇口はしまっていて、浴槽のフチからオーバーフローさせないで、追い炊きをしている状態

 

どれがぜいたくでしょうか。圧倒的に「かけ流し」ですよね。

新鮮な湯が絶えず注がれる浴槽は、ぜいたく以外のなにものでもありません。

家のお風呂なら「早く止めて~!」と叫びたくなる、ぜいたすぎるオーバーフロー

かけ流し温泉のここが素晴らしい!

では話しを家庭のお風呂から、温泉に戻しましょう。

温泉には揮発性の成分が含まれた泉質もあります。

これを循環のみで使うと、揮発性の成分はなくなり「源泉のオリジナリティー」はなくなってしまうのです。

この本の掲載施設でも、湯温調整の「加水」や保健所の指導による「塩素殺菌」などの影響が見られる所があります。

ですがそれは許容範囲。

それでも「源泉かけ流しにこだわる姿勢」こそが、私の心を熱くするのです。

 

最後に何施設かある「セルフかけ流し」の施設を説明します。

基本的に、家庭のお風呂と一緒で蛇口やレバーを動かして、浴槽の中の湯の状態を調整する方式です。

つまり、自分でかけ流しにできるのです。

ですが一人以外の時は他の利用者に「聞きながら」「譲り合いながら」調整してください。

それができる方のみ操作してください。

それが温泉道です。

温泉好きは、まず湯口に注目するという。

山口県の雙津峡温泉 元湯 憩いの家は、カランの水も湯も、浴槽ももちろん全て源泉を使用する、夢のような温泉だ

 

※ちなみに温泉施設の「循環」は「循環装置」を通して湯をろ過・塩素を注入しているので(一部例外あり)、家庭の「追い炊き」とは違いますよ。湯が少なくなれば、足し湯もされます。


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