コロナに負けない! 「カクイチ横丁」の意地が届けるこだわりの広島産品
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「カクイチ横丁」という食品の通販サイトを知っているだろうか。
「From hand to hand.手から手へ。」をコンセプトに掲げる会社「seeds ltd.」が手掛けるオンラインショップで、「広島のいい物を作る生産者からお客様の手へ」と直接届けている。届ける先は日本にとどまらず、世界をも視野に入れているグローバル化を仕掛け、まさに「広島から世界へ」だ。
「広島は世界遺産が2つもあって、観光資源にも恵まれている。だから、世界的に見て価値がある街だと思ったんです」と話すのは、seeds代表の小野敏史(上の写真右)さん。
その言葉を具現化するかのように、一昨年よりフランス輸出、今年はリアル店舗を宮島口に開けた。
その宮島口にプレオープンした日が、4月2日。
つまり、コロナ禍が日本にも蔓延し、緊急事態宣言が発令される直前のことだった。
広島の食を支える職人に力を
三年構想でスタートしたリアル店舗は、11日間で休館。
「この逆境だから何ができるか。質が問われるからこそ、やる気が出る。頭を柔軟に。過去に囚われずに逆転の発想を」と覚悟を決めた小野さんがアクションを起こす。
「カクイチ横丁」を立ち上げたきっかけは、先述の観光遺産に恵まれているということもあったが、実家が佃煮メーカーであったことも関係している。佃煮も含めて、広島には古きよきものを受け継ぐ人たち、またはそれを作る人たちがたくさんいることを知ったからだという。
小野さんはそういった人たちとの関係を築き、本当に良い物だけを販売する「カクイチ横丁」だからこそ、成り立っている。
そんな仲間たちが、今、窮地に立たされている。
そこで、「米屋、市場、飲食。広島の食を支える職人に力を!」という思いのもと、「ご自宅用送料無料セット」を企画する形で、職人やものづくりの人たちを支援するアクションを起こした。送料を負担するという苦しさは、販売を経験している人なら共感できるはずだ。
「食べることが、職人へのサポート」だという発想は、作り手と直接交渉で商品を扱う小野さんならではの考え方だろう。そして、決して一人で「カクイチ横丁」が続けられているわけではなく、消費者はもちろんだが、元となる食材を作る職人がいてこそ成り立っていることもわかっているからこその行動なのだろう。
小野さんとは別件の仕事で会うことがあるが、彼から出る言葉は常にポジティブだ。
5月初旬、再び彼に会った時は「色々とコロナ後に向け新しいプロジェクトも進めてます。近いうちにお話しできるかと」と、にやり。
「広島の価値を最大化させ、県外国内の方々に、広島の価値を体験してもらい、広島の価値を次の世代に価値ある形で残していく」という彼の志は、コロナぐらいではびくともしなかった。
次のプロジェクトが、楽しみで仕方ない。
<「カクイチ横丁」ご自宅用送料無料セット>
30年以上前から、自社で豆原料を世界から集め、自家焙煎でコーヒーを作ってきた広島県の県北にある三次の「自家焙煎コーヒーの店 エイコーンズ」さんの「JAPAN COFFEE」や、広島の食文化を語るうえで欠かせない「ひろしま中華そば」を支えてきた「原田製麺」の商品など、こだわりの広島産品が15種ラインナップ。
■ご自宅用送料無料セットラインナップ(一部)
小野敏史さん
【PROFILE】
seeds ltd.代表。「食品の通販サイト カクイチ横丁」を企画・運営。別事業として価値観の合う人たちと共存し、広島からヒト・コト・モノを世界に発信することを使命とし、さまざまな事業の運営をサポートしている。

堀友良平[株式会社ザメディアジョンプレス 企画出版編集・FLAG!web編集長]
東京都出身。学研⇒ザメディアジョンプレス。企画出版、SNS、冊子などの編集担当。書籍「古民家カフェ&レストラン広島」などのグルメ観光系や、「川栄李奈、酒都・西条へ」などのエンタメ系なども制作。学研BOMB編集部時にグラビアの深さを知りカメラに夢中
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